注意すべき性病クラミジア。治療期間はどの程度なのか解説

クラミジア 治療期間

注意すべき性病の1つクラミジア!その治療期間はどのくらいかかるか?

皆さんの中には、クラミジアに感染したことがある。もしくは現在感染しており、その治療期間はどのくらいかかるんだろう?できるだけ早く完治させたい!と思っている方もいらっしゃるかと思います。

クラミジアは女性のみならず、不特定多数の女性との性行為を頻繁に行っている男性の方にも感染してしまう可能性は当然あります。

そこで、今回の記事では、「ばんどうクリニック堀切菖蒲園駅前」院長であり泌尿器科専門医かつ性感染症認定医である坂東が、

  • そもそもクラミジアとはどのような病気であり、
  • 治療期間にはどれくらいかかるのか
  • より早く完治させるには?

などについて説明していきます。ご参考になれば幸いです。

1、クラミジアとは?症状と原因

「クラミジア」とは、クラミジア・トラコマチスと呼ばれる細菌が粘膜から侵入し、尿道や子宮頸管、咽頭、直腸などの円柱上皮細胞に伝染することによって発生する性病のことです。

クラミジアは近年増加傾向にある性病の一つで、厚生労働省の報告によると令和元年時点における日本国内でのクラミジアの感染者総数は27,221を記録しており、男性の感染者が13,947人と女性の感染者よりも多い状況になっています。

出典:性感染症報告数|厚生労働省

感染すると具体的にはどのような症状が発現し、感染の原因にはどのようなものがあるのかについては以下において詳しく説明していきます。

(1)クラミジアの症状とは?

それでは、クラミジアの症状を男女別にご紹介します。

①男性

男性がクラミジアに感染した場合の症状にはどのようなものがあるのでしょうか、具体的には以下のような症状があります。

  • 尿道にかゆみや違和感がでる
  • 排尿時に軽い痛みを感じる
  • 尿道から透明〜乳白色の膿が排出される
  • 精巣の上部にある副睾丸に腫れがでる
  • 発熱や痛みがでる

感染初期には尿道までの感染で済んでいる場合が多く、尿道炎などの比較的軽症の症状で済みますが、そのまま放置しておくと、クラミジアが尿道から前立腺や精巣にまで侵入し、前立腺炎や精巣上体炎にまで進行してしまいます。

前立腺炎にまで進行してしまうと、会陰部(肛門と陰のうの間)や下腹部、鼠経部などに痛みを感じるようになり、血尿など尿の異常や射精時に血が混じった体液が排出されるようになります。

さらに進行して精巣上体炎にまで進行してしまうと、陰嚢が赤く腫れ、発熱が発生するようになるうえ、放置すると陰嚢に膿がたまって皮膚が破れて膿が出てくることもあり、最悪の場合には精巣の摘出をしなければならなくなる場合あります。

ですので、できるだけ早期に治療することが重要となります。

②女性

女性がクラミジアに感染した場合、主に以下のような症状が現れます。

  • 生理痛のような腹痛がでる
  • 陰部にかゆみがでる
  • 性行為の時に痛みを感じる時がある
  • おりものの量が増える
  • 不正出血がでる

女性の場合、クラミジアに感染しても無症状であることが多いため、感染していることに気付きにくいです。

また、おりものの量が増えたり生理痛のような腹痛は、普段の症状と見分けがつきにくいでしょう。
少しでも違和感を感じたら検査をすることをおすすめします。

(2)クラミジアの原因とは?

次に、クラミジアに感染する原因について紹介します。

①クラミジアの感染原因は?

クラミジアに感染に感染してしまう原因としては、クラミジア感染者とのセックスやアナルセックスなどの性行為があります。

また咽頭感染のような喉への感染もあることから、これらの性行為をしていなくてもオーラルセックスのみでも感染することもあるため、しっかりと認識しておきましょう。仮に自身を男性としたとき、クラミジアに感染していた女性とオーラルセックスをした場合、相手の菌が自身の生殖器の尿道を通じて自身に感染することになるのです。

さらにクラミジアに感染している体液で他人の目や鼻に触れると相手を感染させてしまうことも。

②自覚症状がないこともあり、無意識に感染を広げてしまうことも

クラミジアは男女ともに感染しても自覚症状がないことがあり、感染者が気づかずに感染を拡げてしまうことがあります。

また、妊婦の人が出産時にクラミジアに感染してしまっている場合、赤ちゃんも感染してしまう可能性もあり、感染拡大を引き起こしやすい性病になっています。

クラミジアのみならず性病は歴とした感染症の1つであり、性病を軽くみて放置しておくと当初には思いもしなかった結果を招いてしまうかもしれません。

症状が確認でき次第、速やかに適切な処置を施すことが自身のみならず感染防止の観点から重要です。

2、クラミジアの治療期間はどのくらい?

冒頭でもお伝えした通り、クラミジアに感染してしまったらその治療にどのくらいの期間を必要としているのか気になると思います。

本章ではクラミジアの治療期間ついて紹介します。

(1)クラミジアの治療期間

クラミジアは、クラミジア・トラコマチスという病原菌が原因で発症することから、抗菌薬の投与で治療をしていくことになるのですが、治療にかかる期間は一か月ぐらいの期間が必要になるのが一般的です。

治療完了までの具体的なプロセスは以下の通りです。

  • 検査に1日から1週間
  • 服薬の期間も同様に1日~1週間
  • 服薬期間が終わってから2~4週間後に再検査
  • 陰性判定が出るまでに約1ヶ月

クラミジアの治療は上述の通り抗生物質の投与によって行っていくのですが、投薬治療での完治率は100%ではなく、服薬期間が終わってから2〜4週間後に、病原菌が完全に消失しているか確認するための事後判定検査を行わなければなりません。

この判定検査によって、陰性と判定されれば完治したとみなされることになるのですが、この投薬治療から事後検査の陰性判定までにかかる期間が1か月ほどになるのです。

なお、上記の期間はスムーズにいった場合の期間であり、事後検査の結果が陽性の場合には治療期間が長引く可能性があることには注意してください。

3、クラミジア治療の流れは?

実際にクラミジアに感染してしまった場合の治療について、以下のような流れとなります。

  • 患者に対して専門医による問診が実施される
  • クラミジアの感染の有無を確かめるためにリアルタイムPCR法やハイブリッド・キャプチャー法などの検査を行う
  • 検査の結果感染が確認された場合に治療に適した治療薬を投与する
  • 治療薬を1日〜1週間の間に治療薬の投与を行ってから2〜4週間経過後に再検査を行い陰性の結果が確認され次第治療が完了する

クラミジアの治療の流れは上記のようになっていますが、治療方法の詳細についてはどのようになっているのでしょうか、その具体的な内容については5章で説明していきます。

4、クラミジアに潜伏期間はあるのか

クラミジアに感染してしまった場合、クラミジアには症状が発症するまでの潜伏期間はあるのでしょうか、その詳しい内容について以下で説明していきます。

クラミジアに感染すれば必ずしもすぐに症状が出るとは限らず、具体的な症状が出るまで大体1週間から3週間ぐらいの潜伏期間があり、その期間に性行為などをすると相手方に感染させてしまう危険性があります。

クラミジア感染症の潜伏期間中は、病原体であるクラミジア・トラコマチスが体内で増殖している最中で、症状がなくても体内に病原体を保持していることから他人に感染させてしまう可能性があるのです。

潜伏期間中にクラミジアの検査を受けたとしても陰性の結果が出てしまうことも多く、陰性の結果が出たからと言って必ずしも感染していないとは言い切れないので、風俗などに頻繁に通う男性の人は特に注意しましょう。

クラミジアをはじめとした性病には、症状が発症していない潜伏期間があることを十二分に理解して性病の対応などに生かすことが重要になります。

5、クラミジアの具体的な治療方法について

(1)治療の前に、まず検査

治療を行う前に患者の感染の有無を確かめるためリアルタイムPCR法やハイブリッド・キャプチャー法などで検査を行うのですが、その際に患者の一定量の尿が必要になることから尿の採取を行う点については両検査法とも共通しているが、異なっている点があります。

リアルタイムPCR法は、DNAを増幅させて菌の検出を試みますが、ハイブリッド・キャプチャー法は、DNAの増幅を行わずに検査する方法になっている点が異なっており、これらの代表的な検査方法を用いて感染の有無を確かめていくことになります。

(2)感染が確認されたら治療

これらの検査の結果感染が確認された場合には1日〜1週間の間に投薬を受けることになるのですが、治療に使われる薬には以下のようなものがあります

  • テトラサイクリン系(ミノマイシン、ビブラマイシン)
  • マクロライド系(ジスロマック、クラリス、クラリシッド)
  • ニューキノロン系( クラビット、オゼックス、トスキサシン、グレースビット)

これらの治療薬を投与してから2〜4週間経過後に再検査を行い陰性の結果が確認されれば治療が完了することになります。

クラミジアの治療法は基本的に治療薬の投与を中心に行っていくことになります。ただ、医者に指示された適切な方法を選択しないと完治が長引いてしまう可能性があります。

クラミジアを素早く完治させるためにはどのような点に注意する必要があるのかについては、次の段落において説明していきます。

6、クラミジアを早く完治するために注意すべき事項とは?

クラミジアを素早く完治させるためには、以下のような点に注意する必要があります。

(1)治療薬の投与期間中は飲酒を控える

クラミジアを早く完治するために注意すべき事項の1つ目には、治療薬の投与期間中は飲酒を控えることが挙げられます。

薬の投与期間中に飲酒をしてしまうと「相互作用」という薬物と特定の物質が相互に影響しあう作用によって薬の効果を引き下げてしまう恐れがあり、薬の効果が十分に発揮されず、細菌を死滅させることができない可能性が発生します。

また、肝臓などに副作用が出てしまう可能性もあり、特に治療に用いられるジスロマックとアルコールは相互作用が起きやすいので避けた方が無難と言えます。

もちろんすべての薬に相互作用が発生するわけではないので、気になる人はかかりつけの病院で薬の投与中の飲酒の可否について質問してみてください。

(2)医者に指示された内服量をきちんと守る

クラミジアを早く完治するためには、やはり医者に指示された内服量をきちんと守ることも大切です。

医者に指示された内服量を守って服薬しなかった場合、菌が完全に死滅せずに体内に残ってしまったり、耐性菌が出現してしまったりしてしまうと薬の投与期間を延長する必要が出てくるので、治療が長引いてしまう可能性が高くなります。

薬の服用量は専門的知識や実務経験を持った医者が指示しているため、素早く完治させたい場合には必ず服用量を守って薬を服用しましょう。

クラミジアに感染してしまい仕事の都合などもあることから素早く完治させたい場合には、上記で説明した注意点をしっかりと守り、十分に理解しておいてください。

7、治療期間中の注意点!性行為を禁止する

治療期間中の注意点として、治療期間中はパートナーとの性行為を控えた方が良いでしょう。

治療薬の投与期間中は細菌を死滅させるための期間であり、その期間はまだ完治したわけではないので、その期間中に性行為をしてしまうと相手に感染させてしまう危険性があり、自身が完治した後に再度同じ相手と性行為をすると再発してしまう可能性が高いです。

治療薬を投与してもらうと安心してしまう気持ちもあると思いますが、完全に完治するまでは性行為は控えましょう。

8、クラミジアは自然治癒することはあるのか?

結論から申し上げると、クラミジアは基本的に自然治癒しないとされています。

もっともクラミジアが自然治癒で完治するという例も実際に発生しているようです。

その原因として考えられているのが風邪や他の病気などにかかった際に処方された抗生物質がクラミジアの細菌を抑制して結果としてたまたま治った場合になります。

意図せずに薬物治療を行っていたことになりますが、医師の指示のもと適切なクラミジアの治療薬を処方されているわけではないので完全に細菌を死滅させることができていない場合が多く、完治していない可能性が高いです。

完全に治療が完了することなく異性と性行為などをすることによって感染を拡大させてしまう危険性が高いことから、クラミジアについては自然治癒で完治するものであると考えず、きちんと病院で治療を受けるようにしましょう。

まとめ

ここまで、クラミジアとはどのような病気であり、治療期間にはどれくらいかかるのかなどについて説明してきましたが、いかがでしたか。

クラミジアは淋病や梅毒などと並ぶ国内で増加傾向にある性病の1つであり、感染してしまった場合自分だけの問題ではなくパートナーなどに感染させてしまう危険な病気であるという認識を持って正しい方法で治療に臨むことが重要になります。

この記事をご覧の皆さんは、今回の記事で説明した内容を参考にして、クラミジアとはどのような病気であり、治療期間にはどれくらいかかるのかなどの学習に役立てると良いのではないでしょうか。

長くなりましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。

記事監修

坂東 重浩ばんどうクリニック堀切菖蒲園駅前 院長
東京慈恵会医科大学での泌尿器科診療をはじめ、内科や、腹腔鏡手術や内視鏡手術などの先端医療、皮膚科専門医の指導を受け皮膚科疾患診療にも従事。

〈資格〉日本泌尿器科学会 専門医・指導医/日本がん治療認定医/日本性感染症学会 認定医/日本医師会認定 産業医/泌尿器腹腔鏡技術認定医/難病指定医/緩和ケア研修終了/ 〈所属学会〉日本泌尿器科学会/日本内科学会/日本皮膚科学会/日本透析医学会/日本性感染症学会/日本泌尿器内視鏡学会/

http://bando-clinic.com/

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