淋病の治療期間はどれくらい?治療期間を長引かせないために大切なこと

「もしかして淋病に感染したかもしれない…」
「ひょっとして性病?」

このような悩みを抱えている方は少ないのではないでしょうか。学生でも社会人でも、性病の治療期間はどのくらいなのか気になりますよね。時間を束縛されたくありませんし、治療期間中に何をして良いのか気になるでしょう。

そこで

「治療期間が長引くのは嫌だな」
「治療期間を短くしてできるだけ早く完治したい」
「治療期間はどのようなことに気をつけた方がいいの?」

など、淋病に感染するとでてくる”治療期間”に関する疑問を、「ばんどうクリニック堀切菖蒲園駅前」院長であり泌尿器科専門医かつ性感染症認定医である坂東が解決します。

是非最後までご覧ください。

1、そもそも淋病とはどんな病気なのか

淋病とは、「淋菌」と呼ばれる菌が粘膜に感染することで発症する性感染症です。正式名称は「淋菌感染症」と呼びます。

通常の性交渉以外にも、オーラルセックスやアナルセックスでも感染します。淋病の潜伏期間は2~7日ほどで、男性は尿道・肛門、女性は膣に感染するケースが多いです。

(1)淋病の感染者数

淋病の感染者数は、平成10年台と比べると数が減ってきていますが、日本では毎年8000人以上が感染しています。男性と女性の感染者数を比べると、男性の方が5倍ほど感染者数が多いです。
過去10年以内の感染者数は横ばいの状態なので、梅毒と同様に感染者数が急激に増える可能性もあるでしょう。

淋病は性感染症の中でも患者数が多い感染症です。他人事と思って予防を怠ってしまうと、誰でも感染するリスクがあると言って良いでしょう。

(2)淋病の症状

淋病の症状は男性・女性で異なってきます。

①男性の症状

男性の場合は、まず尿道にかゆみや違和感が出てきます。最初は淋病感染とは気付きにくいのですが、症状が進行すると尿道の痛みが激しくなります。また、性器から黄白色の粘り気がある膿も出てくるようになります。この段階で、性器に違和感を感じて淋病の感染に気付くケースが多いです。膿が出ている状態になっても治療せずに放置していると、菌が精巣まで到達して精巣上体炎を発症します。精巣上体炎を治療せずにいると、不妊の原因となることもあるので要注意です。

②女性の症状

女性の場合は、性器から膿のようなドロッとしたおりものが出てくるようになります。ただし、普段のおりものとあまり差がない場合もあり、男性と比べると初期症状に気付きにくいです。

感染から期間が経つと卵管炎や腹膜炎、肝周囲炎などの病気を発症するリスクがあります。卵管炎や腹膜炎になると、卵子が正常に受精できなくなり、不妊の原因となります。また、妊娠中に淋病になると、流産や早産、骨盤内感染症の原因にもなり得ます。さらに、新生児の結膜に淋菌が感染して、淋菌性結膜炎が起こる可能性もあります。新生児が淋菌性結膜炎になると、最悪の場合は失明することもあるので、妊婦の方は特に注意を払わないといけません。

③男性・女性共に

男性・女性共に肛門性交をすると肛門部位に淋菌が感染します。肛門で炎症が起こり、内臓器官に淋菌が侵入するケースもあるので、注意しなければいけません。

また、淋病の治療を行わずに数年以上放置していると、免疫力の低下などが原因で淋菌が全身に広がり、「播種性淋菌感染症」を発症することがあります。淋菌が血流に乗って全身に広がっていき、発熱や気だるさ、間接の炎症・痛みが生じます。

2、淋病の治療期間と流れ

淋病の治療期間は、一般的にはおよそ1週間ほどです。ただし、感染から期間が経過していて、症状が重い場合は1ヵ月~2ヵ月ほど治療期間を要することもあります。

淋病治療の流れは、

①検査
②抗菌薬の注射
③再検査

です。詳しくみていきましょう。

(1)検査と検査期間

はじめに淋病の検査を行い感染の有無を確認します。

後述していますが、検査期間は検査方法によって異なります。即日検査であれば検査期間は当日のみですが一般的ではありません。

詳しくは「3、淋病の治療期間は早期発見・治療次第で異なる」をご覧ください。

(2)抗菌薬による治療とその期間

検査の結果、淋病の陽性が判明したら抗菌薬点滴を開始します。他の性病治療と異なり、淋病の治療は抗菌薬の点滴がメインです。飲み薬の服用もありますが、飲み薬のみで治療が行われることは少ないです。抗菌薬がどれくらいのスピードで効くかが、淋病の治療期間を左右すると言って良いでしょう。

(3)再検査までの期間

概ね1週間ごとに再検査を実施します。再検査の結果、陰性となったら完治です。基本的には一回の点滴で終了ですが、他の性病に感染している場合は飲み薬による治療もする可能性があります。

淋病の進行が著しく、精巣上体炎や骨盤内感染症などを発症している場合は、入院して治療を行うこともあります。症状が重症だと炎症を抑えるまでに時間を要するので、なるべく早く治療を開始することが重要です。

3、淋病の治療期間は早期発見・治療次第で異なる

淋病の治療期間は、早期発見によって期間を短くすることが可能です。症状が進行していると、体内の奥底に淋菌が侵入しているため、抗菌薬が菌に行き渡るまで時間がかかってしまいます。もちろん、抗菌薬の効き目には個人差があるので、治療期間がどれほど短くなるかは人によります。

ただ、早期発見が治療期間の短縮につながる可能性は非常に高いため、少しでも違和感を感じたらすぐに検査をしましょう。
淋病の検査方法は、下記の2つがあります。

①病院で検査する
②検査キットで検査する

(1)病院で検査する

病院で検査を行う場合は、即日検査・精密検査のどちらかを実施します。即日検査の場合は、検査から15分ほどで結果が分かるので、スピードは速いです。ただし、精密検査と比較すると検査精度が低いこなどから一般的な検査方法ではありません。確実な陽性・陰性判定を出したい場合は精密検査が必要です。

精密検査では、結果がわかるまでの期間は2~7日ほどで、自費検査の費用は5,000円~8,000円ほどになります。病院での検査は、検査結果が陽性の場合にすぐ治療に移れるのがメリットでしょう。ただ、周囲の人に病院に行っていることがバレてしまったり、病院に行ける時間が限られてしまうなど、デメリットもあります。

(2)検査キットで検査する

淋病は検査キットを使って自宅で検査することもできます。検査キットでは、男性は尿、女性は膣分泌液を採取して、それを郵送で検査機関へ送るのみです。淋病検査では採血を行う必要がないので個人でも簡単に行えます。検査結果は概ね1週間後に分かります。ネットで結果を確認できるものが多いので、結果表の到着を待つ必要がありません。

検査キットの費用は3,000円~5,000円台なので、病院で検査するよりも費用が抑えられます。周りから淋病検査をしたことがバレる恐れもなく、自分のタイミングで検査ができるので、病院での検査よりも検査キットを使う方がメリットが多いですね。

また、検査キットの中には他の性感染症もセットで検査してくれるものもあります。費用は5,000円以上になり、少々費用は高くなりますが、一度に複数の検査を行えるので検討しても良いでしょう。他の性感染症の感染有無も気になる場合は、セットで検査できる検査キットを利用してみてください。

4、淋病の感染原因を把握すれば治療期間の短縮に繋がる?

感染原因を把握することがなぜ治療期間の短縮に繋がるのか疑問に思った方もいるでしょう。

これは、予め感染のリスクを犯したことを理解しておけば、感染初期の段階で検査を受けようと思えるからです。検査の結果陽性であればすぐに治療に移れるので、早期治療となり治療期間は短くなるでしょう。

それでは一体どのように淋病に感染するのか、その原因について紹介します。

(1)性行為

淋病の原因は、主に「性交渉」による淋菌の感染です。性交渉の際に、性器の粘膜同士が触れることで淋菌が感染します。また、性器以外にも喉や肛門の粘膜にも淋菌は感染します。

(2)オーラルセックス

オーラルセックスやアナルセックスでも淋病に感染する可能性があるので注意しましょう。
淋菌は喉にも感染するため、ピンサロなどの本番がない性行為でも女性が喉に菌を持っていたら男性側に感染する可能性があります。
誰とも本番行為をしていないから感染しているはずがないと高を括ってはいけません。

(3)稀な感染原因

稀ですが、手や指についた淋菌を介して淋病に感染することも報告されています。また、感染者が利用したタオルなどを介して淋菌が感染することもあり、日常生活で淋病をうつしてしまう可能性もゼロではありません。

5、淋病の治療期間が長引く原因

次に、淋病治療期間が長引く原因について紹介します。一刻も早く完治させるために以下のことに気をつけましょう。

(1)他の性病にも感染している

淋病に感染すると感染部位の衛生環境が悪くなるため、他の性感染症にも感染しやすくなります。
特に、淋病感染者の20%~30%ほどはクラミジアに感染しているケースが多いです。

梅毒など、他の性感染症を合併して発症してしまうと、治療期間が大幅に長くなり、肉体的・経済的な負担が重くなってしまいます。中でもHIVに感染してしまうと、現代の医療では完治させることができないので、一生投薬を続けることになります。

淋病が他の性感染症の原因となるリスクも考慮しましょう。

(2)パートナーに感染の報告をしない

パートナーに感染の報告をしないことも治療期間が長引く原因の一つです。というのも、特定のパートナーがいるのであればお互いが感染している可能性が高いでしょう。この場合、パートナーに内緒で治療して完治しても、その後に感染リスクのある行為をすれば再感染する恐れがあり、結果として総合的な治療期間が長引きます。

女性の場合は特に初期症状が出にくいので、知らず知らずのうちに淋病を移していることも稀でがありません。淋病感染の事実をなかなか伝えづらいかもしれませんが、相手の体を第一に考えて一緒に検査を受けるようにしましょう。

また淋病の感染が判明した場合は、パートナーも一緒に検査を受けるようにしてください。

6、淋病の治療期間中にして良いこととダメなこと

最後に、淋病の治療期間中にして良いこととダメなことについて見ていきましょう。

(1)淋病の治療期間中にできること

まず初めに淋病の治療中にできることについてです。

①温泉やプールに入る

温泉やプールに入ることは問題ありません。ただし、温泉などでは自分以外の人に自分の性器が触れないように注意しましょう。

(2)淋病の治療期間中にしてはいけないこと

淋病の治療期間には当然してはいけないことがあります。性行為に関することは基本的にNGですが、そちらも踏まえて以下で説明します。

①セックス

淋病の治療期間にセックスをしてはいけません。淋病に感染した状態で性器が触れ合うことで相手に感染が広がります。
「コンドームをすれば良い?」と思う方もいるかもしれませんが、パートナーに移す可能性は十分にあるのでやめておきましょう。

②本番行為なしの性行為

手や口を使ったオーラルセックスもしてはいけません。例えばフェラチオやクンニリングス等で性器から喉の粘膜に淋病が感染するため、治療期間であってもこのような行為はやめましょう。

③キス

キスも、咽頭淋病に感染する可能性があるためやめておきましょう。唇と唇が軽く触れ合う程度のキスで淋病が感染することはありませんが、ディープキスは口内で粘膜が触れ合うため感染リスクが大きくなります。

④自慰行為

自慰行為をすること自体は感染を広げる行為ではありませんが、菌を刺激してしまい感染が体内でがってしまう可能性があります。治療期間をできるだけ短くするために治療期間中の自慰行為は控えましょう。

まとめ

淋病の治療期間は、基本的には約1週間ほどです。点滴を使った治療がメインで、飲み薬の服用は補助的な位置づけです。淋病の症状が進行した場合だと、炎症を抑えるのに時間がかかることも多く、長くなると1~2ヵ月ほどの治療期間を要する場合も十分にあります。。

学生生活や仕事に支障をきたしたくないという理由で淋病を治療せずに放置すると、生殖機能にダメージが加わり、最悪の場合は不妊症となってしまう可能性もあります。淋菌が全身に広がって炎症を起こすリスクもあり、感染した状態を放置するのは非常に危険です。

早期に検査をして、早く治療を始められれば、治療期間も早くなります。淋病と思しき症状が出たら、まずは検査をして淋病感染の有無を確かめることが大切です。

記事監修

坂東 重浩ばんどうクリニック堀切菖蒲園駅前 院長
東京慈恵会医科大学での泌尿器科診療をはじめ、内科や、腹腔鏡手術や内視鏡手術などの先端医療、皮膚科専門医の指導を受け皮膚科疾患診療にも従事。

〈資格〉日本泌尿器科学会 専門医・指導医/日本がん治療認定医/日本性感染症学会 認定医/日本医師会認定 産業医/泌尿器腹腔鏡技術認定医/難病指定医/緩和ケア研修終了/ 〈所属学会〉日本泌尿器科学会/日本内科学会/日本皮膚科学会/日本透析医学会/日本性感染症学会/日本泌尿器内視鏡学会/

http://bando-clinic.com/

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