浮気発覚!性病に感染する確率と危険性。恋愛カップル編

浮気された 性病検査

パートナーの浮気が発覚したのですね。
ここで一つ気にしなければいけない事として、性感染症があげられます。
もし、パートナーが浮気相手との関係が性行為にまで及んでいて、万が一、浮気相手が性病に感染していれば、あなたも感染の可能性があり、注意が必要です。
また、パートナーと恋愛関係であれば、法の後ろ盾はなく、あなた自身が傷つくだけになってしまいます。

本記事からわかること
■性病の感染確率
■性病の初期症状
■性病に感染した場合のリスク
■性病検査について

上記項目について詳しく知りたい方は、ぜひ本記事を一読してみてください。

1、感染確率、感染が拡大する理由

まずはじめに、性病の感染確率、感染が拡大する理由について、性病ごとの感染力や感染ロジック、感染経路をもとに確認していきましょう。

(1)感染力

性病の感染力は、性病の種類によって異なってきます。
ただし、感染力が低いからといって油断して良い訳ではありません。
性行為を行う限り、性病への感染リスクはゼロではない点、留意しなければなりません。

代表的な性病の感染確率は下記の通りです。

  • クラミジア:30%~50%
  • 淋病:30%~50%
  • 梅毒:15%~30%
  • HIV:0.1%~1%

クラミジア、淋病は感染力が非常に高いことが分かります。
女性の中には、自覚症状が出ていないだけで、すでにクラミジア・淋病に感染しているケースも多いです。
梅毒も感染力が強い性病で、早急に治療を行う必要があります。

HIVに関しては感染確率は低いですが、一度感染してしまうと現代の医療では完治させることはできません。
生涯に渡って投薬治療を続ける必要があり、身体に負担を強いてしまいます。

上記の数値はあくまでも平均値であり、性病によって性器の粘膜が傷ついていたり、体の免疫機能が弱まっていると、上記数値よりも感染確率は高くなります。

(2)感染ロジック 危険なピンポン感染

パートナーのどちらかが感染している場合、もう一方のパートナーへ移してしまう確率はもちろん高くなります。
両者とも性病にかかってしまい、どちらか一方が治療し完治したとしても、治療していない方へ移してしまうというピンポン感染が発生し、なかなか完治に至らないこともあります。浮気をすれば、尚更、関係する相手やその周囲へもピンポン感染が広範囲に及んでしまうことになります。

性病の菌・ウィルスは人間の体液(精液・膣分泌液)、血液に多く含まれているため、これらの液体が粘膜・傷に接触することで性病に感染してしまいます。

性病の菌・ウィルスの生命力はそこまで高くありません。空気や水に触れることで死滅してしまうものが多いです。そのため、日常生活において性病が感染することはほとんどないと考えて大丈夫です。

(3)感染経路

性病の主な感染経路は「性行為」です。性行為によって性器などの粘膜が互いに接触してしまうため、性病が感染してしまいます。

また、性行為以外でも血液が相手の粘膜や傷口に接触することで、性病が感染するケースも見られます。

2、性病の初期症状

性病の初期症状は、女性と男性の場合で少々異なってきます。
また、初期症状への気付きやすさも女性・男性で差があるので注意が必要です。

(1)女性の性病、一般的初期症状

女性の性病では、性器内部の炎症や下腹部の痛みが代表的な症状になります。
ただ、性病によって初期症状は異なってくるので注意しなければなりません。

女性に多く見られる性病として、下記の性病が挙げられます。

  • クラミジア
  • 淋病
  • 性器ヘルペス

それぞれ、特徴を確認していきましょう。

①クラミジア

女性の性病として多く見られるのが、「クラミジア」です。クラミジアの初期症状として、性器部分・下腹部の痛み、おりものの増加、不正出血などが挙げられます。
前述した通り、クラミジアは感染力が非常に高い性病です。
不特定多数の相手と性行為を行ってしまうと、高確率でクラミジアに感染してしまいます。

女性の場合だと、クラミジアの初期症状が出ないケースも多いです。
知らず知らずのうちに感染してしまい、そのまま感染に気付けないこともあります。
出産前の検査でクラミジア感染が発覚する人も少なくありません。

②淋病

淋病も女性の性病として多く見られます。
女性の場合、淋病の初期症状として尿道・子宮部分の炎症が生じます。
ただ、症状が軽度であることが多く、症状が重くなってから淋病の感染に気付くケースが多いです。

淋病を治療せずに放置してしまうと、下腹部に激しい痛みが生じたり、不妊症や子宮外妊娠の要因となります。

③性器ヘルペス

性器ヘルペスに感染すると、初期症状として性器部分に水疱が生じてきます。
水疱は多数生じることが多いです。
最初はかゆみをともなう点が特徴になります。
水疱が破れると今度は潰瘍ができて、痛みが出てきます。

痛みが重くなると歩くのが困難になったり、発熱をともなうこともあるため、症状の変化に注意しておくことが重要です。
また、一度ヘルペスに感染すると、体内にヘルペスウィルスが残るため、免疫が落ちた際に再発することが多いです。

(2)男性の性病、一般的初期症状

男性の性病は、主に尿道や前立腺、性器部分やその周辺に症状が出やすいです。

男性の性病として多いのは、下記の性病になります。

  • クラミジア
  • 淋病
  • 梅毒

①クラミジア

クラミジアの初期症状としては、尿道にかゆみが生じたり、「サラサラした分泌液」が出てくることが挙げられます。
女性と同様に、初期症状に気付かないケースが多いです。
感染した人の半数以上の人が、自覚症状がないと言われているほどです。

治療せずに放置すると、前立腺炎や精巣炎を引き起こし、性器部分に激しい痛みが生じてきます。

②淋病

淋病に感染すると、排尿痛や「ドロドロした濃が出てくる」といった初期症状が出てきます。
クラミジアに感染した際に出てくる分泌液よりも、粘度が高い点が特徴です。
下着にも膿の染みができやすいです。
クラミジアと比べると初期症状に気付きやすいですが、膿の分泌には個人差あるので、一概に初期症状を自覚できるとは限りません。

淋病が進行すると、精巣上体に淋菌が到達して、クラミジアと同様に前立腺炎や精巣炎を引き起こします。

③梅毒

梅毒の初期症状としては、「性器や肛門などの感染部分にしこりが生じる」ことが挙げられます。
しこり自体に痛みやかゆみが生じることは少ないです。
また、1週間~2週間ほどで自然に消えてしまうため、梅毒であると認知できないケースも多く見られます。

ただ、しこりが消えても梅毒が完治した訳ではありません。
感染から数か月ほど経つと、今度は全身に発疹が生じてくるだけでなく、発熱や倦怠感を伴うことも多いです。

適切な治療を行わないと、神経や心臓、その他の臓器が障害されて、生命に関わってきます。

3、性病に感染した場合のリスク

性病に感染した際、適切な治療を行わずに放置すると、健康上・身体上のリスクが生じてきます。
症状が深刻な場合だと、後遺症が一生残ってしまう可能性もあるので、早急に治療を受けることが重要です。

(1)女性の一般的リスク

女性の場合、性病に感染すると「不妊症」や「子宮外妊娠」のリスクが高まります。
性病の中でも後遺症が深刻になりやすいのが「クラミジア」です。

クラミジアは、最初に子宮の入り口付近に感染します。
その後、子宮内部、卵管、腹部、骨盤腹膜へとクラミジアが広がっていき、炎症を引き起こしていきます。
子宮全体がクラミジアによってダメージを受けるため、不妊症や子宮外妊娠の要因となってしまうのです。

炎症が子宮の奥で生じるほど、治療は難しくなるため、完治までに時間を要します。
治療が長引けば、それだけ子宮への負担も高まってしまいます。

(2)男性の一般的リスク

男性の場合、性病感染を放置すると不妊症の原因となります。
特に、クラミジア・淋病の症状が重くなると、不妊症を生じやすいです。
性病によって精管が炎症を起こしてしまうと、精管が詰まってしまい、精子が正常に分泌されません。
また、精巣付近まで菌が到達してしまうと、精子自体が正常に作られなくる可能性もあります。

将来的に結婚して子供を授かりたい場合は、男性側も性病感染によるリスクを把握して、感染予防・早期治療に努めなければなりません。

4、既婚ではなく交際中の恋愛関係に法の後ろ盾はある?

民法上、「不倫は法律に反する行為である」とされていますが、不倫が成り立つのは既婚者・夫婦関係のみです。

カップルの恋愛関係は、貞操義務(既婚者が他人と肉体関係を持たない義務)に該当せず、慰謝料請求はできません。
しかし、性病を感染された場合は、相手に故意や過失が認めらた場合に慰謝料を請求できます。
たとえば、性病感染が発覚しているにも関わらず、相手にその事実を告げずに性行為を行った場合は、慰謝料請求の対象となります。

ただ、相手側が性病感染を把握していた事実を立証するのは、簡単なことではありません。訴訟を起こしたとしても、証拠不十分で満足のいく慰謝料を請求できない可能性もあります。
相手を訴えたい気持ちは分かりますが、裁判によって余計なストレス・心労を抱えかねません。
まずは、自分の体を第一に考えて、性病治療を優先的に行っていくことをおすすめします。

5、まずは、必ず検査を

結婚するしない、別れるか別れないか。
今後のことで決断しなくてはならない事があると思いますが、とにかくまずは検査をお勧めします。

(1)検査をする

性病の検査は、可能な限り早く受けるようにしましょう。
性病治療の鉄則は「早期発見・早期治療」です。性病の発覚が遅くなるほど症状が進行してしまい、治療の負担が重たくなります。
「性病は簡単に治療できる」と安易に考えるのは厳禁です。

性病に感染しているか否は、検査を受けないと分かりません。
症状が出ていないからといって、性病に感染していないとは言い切れないので、まずは検査を受けて感染の有無を確かめましょう。

(2)検査方法

性病の検査方法は、大きく分けて下記の2つになります。

  • 医療機関で検査
  • 検査キットを利用して自宅で検査

①医療機関で検査

医療機関で検査を受ける場合、男性は泌尿器科、女性は産婦人科で検査を受けられます。

検査費用は保険診療で「3,000円~5,000円」で収まるケースが多いです。
検査項目が多いほど費用は高くなりますが、検査漏れがないように費用をかけてすべての性病を検査するのがおすすめです。

検査結果に関しては、検査を受けた数日後に確認できます。
当日結果がわかる迅速検査もありますが、診断率は精密検査と比べて低いです。

②検査キットを利用して自宅で検査

検査キットを利用して自宅で性病検査を行うことも可能です。
検査キットを使えば、自分の好きなタイミングで検査を実施できます。日中仕事で忙しい方でも安心です。

検査キットには、大きく分けて下記の4種類があります。

※検査キットによって、検査項目が異なることもあるので注意してください。

「採血」と聞くと、病院で利用するような注射をイメージされる方が多いかもしれませんが、検査キットでは注射は利用しません。
小さな針が一瞬出てくる専用のキットを使って、指の腹から採血を行います。
痛みもほとんどなく、一瞬チクっとする程度です。

他の採取セットに関しても、特別な知識などは必要なく、一人で簡単に扱える様式となっています。

検査キットの価格は、4,000円~10,000円ほどになります。
検査項目が多い検査キットほど、価格が高くなる傾向です。

検査結果に関しては、検体を郵送してからおおむね1週間ほどで確認できます。
検査結果表が送られてくるか、もしくはインターネット上で結果表を確認する形式です。

6、パートナーにも検査させるか

まだ関係を続ける可能性が少しでもあるなら、検査をおすすめします。
また、別れるとしても、日本に感染が広がらないよう、務めることも大切です。

(1)一緒に検査をする

パートナーに検査させる際に有効なのが「一緒に検査をする」ことです。
パートナーに対して「将来を真剣に考えているから、一緒に検査を受けて欲しい」と伝えれば、パートナー側も検査を承諾しやすいです。

また、一緒に検査を受けることで、お互いの検査結果をすぐに確認できます。
パートナー一人で検査を受けた場合だと、検査結果を隠されたり、虚偽の検査結果を伝えられる可能性も否定できません。
検査後にお互いの検査結果を見せ合えば、嘘偽りなく検査結果を把握できます。

(2)性病の危険性を伝える

性病の危険性を伝えることも、パートナーに検査させる上で有効です。
性病の中には、梅毒やHIVのように進行すると命に関わる病気もあります。
自分の命に関わる旨を伝えれば、パートナーも真剣に検査を考えるようになるでしょう。

まとめ

パートナーの浮気が発覚すれば、大なり小なりショックを受けてしまいますが、まずは自分に性病が感染していないか検査しましょう。

パートナーと将来的に結婚したい場合は勿論のこと、パートナーと別れる場合でも、検査を受けさせるようにしてください。
パートナーが性病に感染している状態だと、自分に再度うつってしまったり、別の女性に感染が広がってしまう可能性があります。

医療機関に行くのが難しい場合は、自宅で使える検査キットの利用がおすすめです。
検査から結果確認まで自宅で完結できるので、周りの目が気になる方でも安心して利用できます。
検査後、陽性が発覚したらすぐに治療を受けましょう。
性病は放置しても自然に治ることはありません。早期発見・早期治療が、性病完治への近道です。

記事監修

坂東 重浩ばんどうクリニック堀切菖蒲園駅前 院長
東京慈恵会医科大学での泌尿器科診療をはじめ、内科や、腹腔鏡手術や内視鏡手術などの先端医療、皮膚科専門医の指導を受け皮膚科疾患診療にも従事。

〈資格〉日本泌尿器科学会 専門医・指導医/日本がん治療認定医/日本性感染症学会 認定医/日本医師会認定 産業医/泌尿器腹腔鏡技術認定医/難病指定医/緩和ケア研修終了/ 〈所属学会〉日本泌尿器科学会/日本内科学会/日本皮膚科学会/日本透析医学会/日本性感染症学会/日本泌尿器内視鏡学会/

http://bando-clinic.com/

購入・お問い合わせ・相談窓口

バクテリアラボでは性病検査の専門員がしっかりとサポート。
初めて性病検査を受ける方のご不安や悩みに寄り添い、一緒に考え解決します。
検査サービスに関するご質問やご相談など、お気軽にお問い合わせください。