出会い系で性病に感染!?罹患の要因や症状を解説!

出会い系 性病

近年、スマホで手軽に利用できる出会い系アプリが増えてきました。
「マッチングアプリ」という名称で宣伝されている出会い系も多く、若い世代を中心に利用者が増えています。

ただ、出会い系アプリで知り合った相手との性交渉は、性病感染のリスクを伴います。
不特定多数の相手と性行為を行えば、感染リスクは更に高くなると考えてください。

本記事では、下記の内容を中心に解説していきます。

  • 出会い系アプリで性病にかかる理由
  • 性病に感染している人の特徴
  • 性病の一般的な症状
  • 性病を放置するリスク
  • 性病の検査方法

上記内容について詳しく知りたい方は、ぜひ本記事を一読してみてください。

1、出会い系アプリ経由で性病にかかる理由

出会い系アプリは、男女が手軽に出会えるサービスとして人気を集めています。
ただ、異性と簡単に出会えることが性病感染を加速させていることを、留意しなければなりません。

(1)不特定多数との性的接触

出会い系アプリで不特定多数の異性と出会い、性的接触を行うことで性病に感染しやすくなります。
出会い系アプリで出会った相手は、自分以外との相手とも性的関係を持っている可能性が高いです。
自分が一人の相手としか関係を持っていないとしても、相手が不特定多数と関係を持っていれば、性病に感染するリスクは高くなります。

(2)出会い系と性病の相関関係

MMD研究所が公表している「2020年マッチングサービス・アプリの利用実態調査」によると、マッチングアプリの認知度は全体で27.0%、そのうち実際に利用した人は57.1%となっています。
参考:MMD研究所|2020年マッチングサービス・アプリの利用実態調査

2019年度版の同調査結果と比較すると、認知度が25.7%、利用経験者が30.2%となっており、利用率が上昇していることが分かります。
参考:MMD研究所|2019年マッチングサービス・アプリの利用実態調査

厚生労働省が公表している性感染症報告数によると、クラミジアの患者数は過去3年で増加傾向にあることが分かります。
参考:厚生労働省|性感染症報告数(2004年~2019年)

2020年度の感染者数データはまだ公表されていませんが、増加傾向を踏まえると感染者数が少なくなる可能性は低いとみてよいででしょう。

出会い系アプリの利用率の増加は、少なからず性病感染率を高めていると推測できます。

2、性病に感染してる可能性が高いケースとは?

出会い系アプリで出会った相手と性行為を行うのは、性病感染のリスクが高いです。
中でも下記の項目に当てはまる場合は、感染リスクがより高まります。

  • コンドームを付けていない
  • 援デリやサクラなどの業者
  • 男性の性器に異変がある

(1)コンドームを付けていない

相手がコンドームを付けていない場合、性病に感染するリスクが非常に高いです。
コンドームを付けていない相手は、普段の性交渉でもコンドームを利用していない可能性があります。
相手がすでに性病に感染していれば、コンドームなしの性交渉で自身に感染してしまいます。

出会い系に限らずですが、妊娠を望まない性行為の際は必ずコンドームを利用してください。
コンドームを正しく利用すれば、性病感染のリスクを下げられます。
ただし、性器以外に性病の症状が出ている場合は、コンドームを利用しても性病感染を防げません。
コンドームの利用で性病感染を100%防げる訳ではない点、留意しておきましょう。

(2)援デリやサクラなどの業者

出会い系アプリでは、援デリやサクラなどの業者が女性会員を装って集客しているケースがあります。
女性利用者にとっては関係のないように見えますが、業者に引っかかった男性会員が性病をもらう可能性があるため、間接的に影響を受けると考えてよいでしょう。
援デリ・サクラは非合法な営業形態であるため、従業員の性病感染に注意を払っているとは想定できません。

出会い系アプリによって程度の差はありますが、このような援デリ・サクラが出会い系アプリで活動している点、知っておきましょう。

(3)男性の性器に異変がある

男性の性器に異変がある場合は、性病に感染している可能性が高いです。
特に、下記の症状が見られる際は注意してください。

  • 性器や周辺部分に水ぶくれ・湿疹がある
  • 性器から異臭がする
  • 性器部分から膿が出ている
  • 性器が炎症を起こしている

上記に挙げる症状が見られたら、性行為を行うべきではありません。相手の性器に異常がないか、性行為前に必ず確認しましょう。

3、性病に感染するとどんな症状が出るのか?一般的な病名と症状

性病感染を早期に発見するためにも、性病の一般的な病名や症状について把握する必要があります。
例えば、性病の病名や症状には以下のようなものがあります。

  • 梅毒
  • クラミジア
  • 淋病
  • ヘルぺス

(1)梅毒

梅毒に感染すると、初期症状として感染した部位にしこり・潰瘍が生じてきます。
初期のしこり・潰瘍には痛みやかゆみが伴いません。
また、そのまま放置してもしこり・潰瘍は自然と治ってしまうため、梅毒に感染したことを自覚しにくいです。
ただし、しこり・潰瘍が消えても梅毒自体が治った訳ではありません。

その後、梅毒の菌が体全身に広がっていきます。
手のひらや足の裏・体全体に紫色の発疹(バラ疹)が生じたり、発熱やリンパ節の腫れが症状として出てきます。
この段階で、体に異常を感じて梅毒の感染に気付くケースが多いです。

(2)クラミジア

クラミジアの症状は、女性と男性の場合で異なってきます。
女性の場合、性器部分の軽い痛み・かゆみ、おりものの増加、不正出血、性交痛などが初期症状として見られます。
ただ、初期症状がでない方も多いです。症状が進行すると、子宮頸管炎・子宮内膜症・卵管炎・骨盤腹膜炎などの病気を発症し、不妊の原因となります。

男性の場合、クラミジアに感染すると尿道部分にかゆみを生じたり、性器からサラサラした白い膿が出てくることが多いです。
また、尿道に炎症が生じて排尿痛が生じることもあります。
進行すると、精巣上体にクラミジアの菌が侵入して、睾丸が腫れてきます。
重症化すると精巣上体炎を発症してしまい、最悪の場合、男性不妊に繋がりかねません。

(3)淋病

淋病に感染すると、女性の場合は膿のようなおりものが増えたり、性器部分に違和感が生じたりします。
ただし、クラミジアと同様に初期症状が出ない女性も多いです。
治療せずに放置すると、卵管炎・骨盤腹膜炎・肝周囲炎などの病気が生じてきます。

男性の場合は、尿道にかゆみ・違和感が生じたり、性器からドロっとした黄色の膿が出てきます。
また、尿道に激しい痛みが出てくることもあり、痛みによって淋病感染に気付く人も多いです。
症状が進行すると、精巣上体炎を発症することが多いため、気を付けましょう。

(4)ヘルペス

ヘルペスに感染すると、性器などの感染部位に多数の水疱が発生し、痛み・かゆみを伴うことも多いです。
全身の倦怠感やリンパ節の腫れが生じることもあります。

また、水疱は1週間~2週間ほどで治癒していきますが、ヘルペスウィルスが体内から消えた訳ではありません。
ヘルペスウィルスは体内に存在し続けており、疲労やストレスによって免疫機能が弱まった際に再発します。

4、性病は放置しておくと危険?

性病を治療せずに放置することは非常に危険です。
不妊症の原因になったり、性病の種類によっては命に関わることもあります。

(1)そもそも放置していたら治らない

性病は放置して完治することはありません。
まれに、性病が自然に治ったという方がいますが、これは性病以外の治療で使用した抗菌薬が性病の菌・ウィルスに作用した可能性が高いです。

性病は適切な治療を受けることで初めて完治できます。
少しでも性病と思しき症状が出てきたら、すぐに検査・治療を受けることが重要です。

(2)HIVの感染率が上昇するリスク

性病に感染した状態を放置すると、HIVの感染率が上昇します。
性病に感染すると性器部分に炎症が生じることが多く、ウイルスが侵入しやすい状態になります。
HIV自体の感染力はそこまで高くありませんが、性病感染によって感染リスクを高めてしまう点、留意しておく必要があります。

HIVに感染してしまうと、現代医療では完治させることができません。
医療技術の発達により、寿命はHIVに感染していない人と大きな差はありませんが、それでも一生涯に渡って投薬治療を受ける必要があるため、大きな負担になります。
HIVへの感染を防ぐためにも、性病の治療を早急に行うことが必要です。

(3)不妊のリスク

クラミジアや淋病を治療せずに放置すると、女性の場合は子宮内膜症・卵管炎・骨盤腹膜炎、男性の場合は精巣上体炎を発症してしまい、不妊症のリスクが高まります。
特に、女性の場合はクラミジア・淋病の自覚症状が出にくいこともあり、症状が重症化することが多いです。適切な治療を行わないと、生涯に渡って妊娠が困難な状態になりかねません。

(4)感染させるリスク

自身にパートナーがいる場合は、性病をパートナーにうつしてしまう可能性もあります。
感染をきっかけに出会い系アプリの利用がバレてしまい、パートナーとの関係性が悪化してしまうこともあるでしょう。

性病感染は自分一人の問題ではありません。
大切なパートナーを傷つけないためにも、出会い系アプリを利用は控えた方が無難です。

5、出会い系で性病にかかったかもと思ったら検査をしましょう!

出会い系アプリを利用して性病にかかったと思ったら、すぐに検査を受けましょう。
症状が悪化すると、完治までに時間を要してしまうため、早期発見・早期治療が性病治療の鉄則です。

(1)まずは出会い系で出会った相手に確認

まずは、出会い系で出会った相手に、性病に感染していないか確認をとりましょう。
相手が性病と思しき症状を説明した場合は、自分に性病がうつっている可能性が高いです。また、相手にも性病検査を勧めてあげましょう。
相手に性病感染の自覚がない場合でも、無症状である可能性があるので安心はできません。

(2)実際に検査する

性病検査は、「医療機関で検査」もしくは「検査キットを利用して自宅で検査」する方法の2つがあります。

それぞれの詳細を確認していきましょう。

①医療機関で検査

医師の診断と合わせて検査を受けたい場合は、医療機関での検査がおすすめです。
性病検査は、産婦人科・泌尿器科で受けることができます。

検査結果は、検査を受けてから数日後に確認可能です。
当日に検査結果を確認できる「迅速検査」もありますが、検査制度は精密検査と比べると低くなります。
正確に性病感染の有無を確認するためにも、迅速検査の利用は避けた方が無難です。

検査費用に関しては、保険適用で「3,000円~5,000円」ほどになります。
保険非適用の場合だと、5倍近く費用が高くなってしまうので、保険適用で検査を受けられる医療機関を受診しましょう。

②検査キットを利用して自宅で検査

医療機関で検査を受けるのに抵抗がある方、また医療機関に出向く時間がない方は、検査キットを利用した性病検査がおすすめです。
検査キットを利用することで、自宅で簡単に性病検査を行うことができます。

検査キットは、種類によって検査対象の性病が異なるので注意してください。
下記、代表的な性病検査キットの種類になります。

  • 採血セット:梅毒、B型肺炎、HIV
  • 膣分泌物採取セット:性器クラミジア、性器淋菌、カンジダ、膣トリコモナス、マイコプラズマ、ウレアプラズマ
  • 尿採取セット:性器クラミジア、性器淋菌、マイコプラズマ、ウレアプラズマ
  • うがい採取セットセット:咽頭クラミジア、咽頭淋菌

複数の検査キットを利用すれば、性病感染を漏れなく検査できます。
各検査キット、数分ほどで検体の採取を完了できるので、時間がない方でも効率よく利用可能です。

検査キットの価格は「4,000円~10,000円」が相場になってきます。
検査項目が増えるほど、キットの価格は高くなる傾向です。
また、複数の検査キットがセット形式で提供されていることもあります。

検査結果に関しては、検体を送ってから1週間前後で確認可能です。
検体を採取してから結果を確認するまで、すべて自宅で完結できる点、検査キットを利用する最大のメリットになります。
また、検査キットを利用すれば性病検査を定期的に実施しやすくなるので、性病の早期発見にも繋げやすいです。

(3)陽性であれば治療開始

性病検査の結果、陽性であればすぐに治療を受けましょう。
医療機関で検査を受けた場合は、そのまま治療に進むことが可能です。
すでに医師が検査結果を把握しているので、スムーズに治療に移れます。

検査キットを利用した場合は、検査結果表を持参して医療機関に出向く必要があります。
受診先の医療機関で再度、性病検査を受けるケースもあるので留意しておきましょう。

「陽性だったけど、まだ治療しなくていいか」と安易に考えてはいけません。
性病は症状が進行するほど、治療に時間を要します。
症状が出ていなくても、すぐに治療を受けるようにしてください。

まとめ

出会い系アプリを利用して性行為を行った場合、性病に感染するリスクが高いです。
性病感染を防ぐためにも、出会い系アプリの利用は控えた方が良いでしょう。
やむを得ず出会い系アプリで出会った相手と性行為を行った場合、すぐに性病検査を受けてください。

検査をする際は、自宅で簡単に利用できる「検査キット」の利用がおすすめです。
検査キットであれば、医療機関を受診せずに性病検査を行えます。
検査結果も自宅で確認できるので、周囲の目を気にする必要もありません。

女性の場合、性病の自覚症状が出ないケースも多いです。
まずは性病検査を受けて感染の有無を確認しましょう。

記事監修

坂東 重浩ばんどうクリニック堀切菖蒲園駅前 院長
東京慈恵会医科大学での泌尿器科診療をはじめ、内科や、腹腔鏡手術や内視鏡手術などの先端医療、皮膚科専門医の指導を受け皮膚科疾患診療にも従事。

〈資格〉日本泌尿器科学会 専門医・指導医/日本がん治療認定医/日本性感染症学会 認定医/日本医師会認定 産業医/泌尿器腹腔鏡技術認定医/難病指定医/緩和ケア研修終了/ 〈所属学会〉日本泌尿器科学会/日本内科学会/日本皮膚科学会/日本透析医学会/日本性感染症学会/日本泌尿器内視鏡学会/

http://bando-clinic.com/

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