性病は何科で検査?皮膚科?泌尿科?実は知らない事実を解説!

性病 何科

「性病は何科で検査すればいい?」

このような疑問をお持ちの方、少なくないかと思います。
たしかに、病院で「性病科」と呼ばれる診療科はあまり見かけませんので、何科に行けば良いのか分かりにくいですよね。

そこで本記事では、

  • 性病検査をするなら何科に行けば良いのか
  • 性病治療をするなら何かに行けば良いのか
  • 性病は何かに行けば良いかわかったら確認するべきこと


について紹介していきます。

「ばんどうクリニック堀切菖蒲園駅前」院長であり泌尿器科専門医かつ性感染症認定医である坂東が監修した内容となっておりますのぜひご参考ください。

他にも性病の種類ごとにどんな症状か解説!性病は自然治癒しない?について気になる方はこちらの記事も合わせてご覧ください。

1、性病検査をするなら何科?

性病の検査が何科で行われるか解説する前に、まずは性病の検査方法について確認していきます。
※とりあえず何科で検査するかについて知りたい方は「2ー(2)結局何科に行けばいいのか」をご覧ください。

性病の検査では、

  • 病院
  • 保健所
  • 検査キット

のいずれかを利用して検査を行います。

(1)病院

*病院の何科で性病を検査するか、詳しくは第2章で解説します。

病院での精密検査の場合は、検査から約1週間で結果が判明します。病院で性病の検査を行えば、検査と治療を同じ機関で行うことが可能です。
検査の結果が陽性であれば、そのまま治療に移れる分、時間を無駄にすることがありません。

ただ、病院が開いている時間帯は限られているため、平日仕事で忙しい場合は、継続して通うのが難しいです。
また、平日通うとしても仕事を途中で抜ける、もしくは休むことになるため、周囲の人から病気を疑われる可能性がある点を考慮しておきましょう。

(2)保健所

保健所は病院のように何科で分かれていません。
保健所全体で1つの検査機関というイメージです。
保健所で検査を行う場合も、基本的には検査内容や方法は病院と変わりません。
病院と異なるのは、匿名や外国籍の方でも検査が行えるという点です。
自分の個人情報を伏せて検査ができるので、周囲に性病検査がバレるリスクを最小限に抑えられます。

ただし、保健所では性病の治療は行われていません。
検査結果が陽性であった場合は、最終的に病院に出向いて治療を受ける必要があります。
検査を受けに外部の機関に行くのであれば、病院で検査を受けた方がそのまま治療に進めるので、二度手間にはならないでしょう。
それでも匿名性を担保したい場合は、保健所での検査を検討してもよいでしょう。

(3)検査キット

検査キットを利用して検査する場合、自宅で検査をすることになります。
このため、何科で検査するということは考えなくてOKです。
性病の種類によって、採血をしたり、尿・膣分泌液を採取したりと採取する検体が異なるので、検査キットの説明に沿って採取を行いましょう。
採血といっても、病院や保健所のように注射針を使って採血する訳ではありません。
一瞬、小さな針が飛び出る専用のキットを使って採血を行います。
一瞬チクっとする程度で、痛みはほとんどありません。

検体を採取したら郵送で検査機関に送ります。
結果は郵送から1週間ほどで確認可能です。
検査結果が陽性の場合は、早急に治療を受けるようにしましょう。
治療を受けるためには、専門機関へ行く必要があります。詳しくは次の第2章で解説していきます。

2、性病治療って何科に行けばいいの?

性病の治療は病院でしか行えません。
保健所や検査キットで検査をしたとしても、陽性の場合は最終的に病院で治療を受けることになります。
これから解説していく診療科では、性病の治療に加えて「検査」も行ってくれます。
それでは、性病治療を行う診療科を確認していきましょう。

(1)性病科ってあるの?

一般的に、「性病科」と呼ばれる診療科は少ないです。
ないことはありませんが、プライバシーなども考慮されて直接的に「性病」という語句を含むことは少ないです。
一部の性病専門の病院では性病科が設けられていることもありますが、一般の市民病院や私立病院では性病科はないと考えて良いでしょう。

(2)結局何科に行けばいいのか

性病の治療・検査を受けたい場合は、

  • 泌尿器科
  • 皮膚科
  • 婦人科

のいずれかに行くようにします。
どの診療科に行くかは、症状や性別によって変わってきますので、詳しく見ていきましょう。

①泌尿器科

性器に湿疹が出てきたり、痛みを感じた際は泌尿器科で検査・治療を受けるようにします。
泌尿器科は性器関連の病気を専門に扱う診療科ですので、性病も診療範囲に含まれてきます。
男性・女性を問わず性病の治療・検査を行ってくれますので、性器に異常が見られた際は、まずは泌尿器科で診察を受けるようにしましょう。

②皮膚科

性器ではなく、手や足、胸や背中などの皮膚に湿疹や痛みが出てきたら、皮膚科を受診してください。
性病は進行すると性器以外の部位にも症状が出てきます。
梅毒のバラ疹や腫瘍はその主たる例ですね。
皮膚科の医師は、性病による皮膚疾患にも精通していますので、そのまま治療を受けることも可能です。
性器の症状が重い場合は、泌尿器科も並行して受診するケースもあるので、医師の指示に従うようにしましょう。

③婦人科

婦人科は主に女性を対象にした診療科です。
主に女性器関連の病気や生理関連の症状を扱います。
性病も婦人科の診察対象となりますので、女性で性病の疑いがある方は、婦人科を受診するもアリですね。

泌尿器科や皮膚科の場合、男女の区別はありません。
女性の方の中には、異性の目が気になったり、担当医師の性別が女性であって欲しいという方も多いと思います。
婦人科であれば、受診するのは女性のみで担当医師も女性であることが多いです。
病院によっては男性医師が婦人科に配属されていることもあるので、気になる方は事前に確認しておきましょう。

3、性病は何科に行けば良いかわかったら確認するべきこと

性病の検査・治療は前章で紹介した診療科で受けることができます。
次は検査や治療を受ける前に確認すべきことを確認していきましょう。

(1)病院やクリニックを調べる

①何科があるのかを調べる

病院で性病の検査・治療を受けるといっても、紹介した診療科が無ければ検査・治療は受けられません。
まずは、行こうと思っている病院やクリニックに何科があるのか調べましょう。

②診察料金を調べる

泌尿器科や皮膚科、婦人科があることが確認できたら、次は診察料金を調べます。
病院やクリニックの多くは初診料金がかかってきますので、初回の診察費・検査費はやや高くなる傾向にあります。
また、小さなクリニックの場合は性病検査が保険適用外のケースもあります。保険適用外の検査だと、1回の検査で1万円近くかかることもあるので、注意してください。

③事前予約をしておく

大きい市民病院やクリニックの場合だと、診察を受けるのに事前予約が必要なこともあります。
予約をしないと、後日再度出向かなくてはいけず、二度手間となってしまいます。
また、予約が必要でない場合も診察を受けるまで長時間待たされることも。
検査・治療を受ける日は、時間的にゆとりをもったスケジュールにしておくことをおすすめします。

(2)気軽に連絡や問い合わせをする

病院・クリニックのホームページで情報が確認できなかった場合は、気軽に連絡や問い合わせをするようにしましょう。
連絡、問い合わせの段階で診察の予約ができることもあります。

一番ダメなことが、検査・治療を受けに行かずに「放置」することです。
性病は症状が一時的になくなることはありますが、治療を受けずに完治することはありません。
性病を放置すると症状がどんどん重くなり、結果的に完治まで治療期間が長くなります。
早期に検査を行って治療に入れれば、数週間ほどの治療で性病を治せることも。
まずは検査・治療を早期に受けることが必須です。

(3)伝えたいことをまとめておく

どの診療科を受診するにしても、「問診」が必ず実施されます。問診では医師が性病感染の経緯などについて詳しく質問してきます。
この際に、具体的に答えられるように事前に伝えたいことをまとめておきましょう。
どのような感染行為を行ったのか、症状がいつから出てきたのか、現在の症状はどのような感じか等、なるべく詳細にまとめておきます。

まとめ

性病の検査は、病院・保健所・検査キットのどれを利用しても行えますが、治療に関しては病院に行く必要があります。
病院で性病の検査・治療を行う場合は、泌尿器科・皮膚科・婦人科のいずれかを受診しましょう。
症状や性別によって、どの診療科を利用するか異なってきますが、男性の場合で性器に症状が出ている場合は、泌尿器科を利用します。
女性の場合は、婦人科を利用すれば異性の目を気にせずに受診できるでしょう。

性病は放置していても完治することはありません。
治療せずに放っておくと、症状が重症化して完治までに時間がかかってしまいます。
最短で完治させるには、早期検査・早期治療が鉄則です。
性病と思しき症状が出ている場合は、なるべく早い段階で検査・治療を受けるようにしましょう。

記事監修

坂東 重浩ばんどうクリニック堀切菖蒲園駅前 院長
東京慈恵会医科大学での泌尿器科診療をはじめ、内科や、腹腔鏡手術や内視鏡手術などの先端医療、皮膚科専門医の指導を受け皮膚科疾患診療にも従事。

〈資格〉日本泌尿器科学会 専門医・指導医/日本がん治療認定医/日本性感染症学会 認定医/日本医師会認定 産業医/泌尿器腹腔鏡技術認定医/難病指定医/緩和ケア研修終了/ 〈所属学会〉日本泌尿器科学会/日本内科学会/日本皮膚科学会/日本透析医学会/日本性感染症学会/日本泌尿器内視鏡学会/

http://bando-clinic.com/

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